菌の特性を理解して生活に活かす方法

コラム

「殺菌」「滅菌」「除菌」「抗菌」「消毒」

これらの用語の正しく理解すると、商品選びに対する意識も変わってきます。

菌が付着しにくい加工がされている製品が欲しい時には「抗菌」と書かれている商品を選びましょう。

日々の掃除や手指洗浄など日常生活の中で簡易な対策をしたい時には「除菌」と書かれている商品を選びましょう。

生活を共にしている家族、親族がインフルエンザやノロウイルスを罹患した時にはより強力な「殺菌」「消毒」と書かれている医薬品、医薬部外品を選びましょう。

「滅菌」と書かれている製品は上記製品より更に厳密に殺菌されています。

手術用具、注射器、滅菌ガーゼ、滅菌コットンといった医療現場で使用する製品に使われています。滅菌という言葉は医療行為に関連して使用されることがほとんどです。

菌は決して有害なものばかりではありません。

病気や怪我をした時に菌、細菌やウイルス対策として、菌を殺したり出来うる限り除去することは重要なことですが、私たちの体内や皮膚には人体に必要な菌も存在します。

代表的なのはビフィズス菌などの腸内細菌、表皮ブドウ球菌などの表皮常在菌です。

清潔な生活をすることは大事なことですが、過ぎたるは及ばざるがごとしです。殺菌や除菌もやり過ぎると、人体に必要な菌も一緒に除去してしまいかねません。体内の菌バランスが崩れると体調が悪化することさえありえるのです。

乳幼児期に体調を崩さない程度に「あえて菌を体内に取り込んだ方が良い」という意見を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

体調が悪い時以外は、あまり神経質にならずにできる範囲内で取り組むと良いと思います。

除菌・抗菌を謳うウイルス対策商品は注意も必要です。

薬局・ドラッグストアなどで比較的しやすい細菌・ウイルス対策向けの製品には「除菌・抗菌」と記載されている製品も多く購入時に迷ってしまいますね。

代表的な除菌・抗菌と記載されている製品の大半は、アルコールや塩素系いずれかもしくは両方の成分が使用されています。

アルコールや塩素系が含まれている製品は敏感肌の方には刺激が強い成分となるため、使用することで皮膚のただれや赤み、かゆみなどを引き起こす原因にもなります。

最後に

世界で猛威を振ったコロナ禍以降、新しい生活様式が定着しつつあります。ウイルス対策は日々の生活の中で必須とも言うべき習慣となりました。

「除菌」「抗菌」「殺菌」「滅菌」「消毒」という用語の違いをよく理解して、自分に合う製品選びに活かしてください。

今まで使っていた製品も表記を見直してみたら、自分が思っていた効果と違っていたということがあるかもしれません。

ご自身の目的に合った製品を正しい用法・容量で使用し感染症予防にお役立てください。

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